78 急須で茶を淹れて飲むということ

急須、使っていますか。

のっけからタイトルとは反する方向での話になるのだが、クラフトボスのカフェラテを気に入ってずっと飲み続けていた。店でも品切れのこともあって人気の高さが分かる。以前、BOSSの贅沢微糖を箱買いして飲んでいたが、さすがにそれは飲み過ぎだということを思い、それは止めていたのだがその時と近い量のコーヒーを飲んでいる状態になった。それで日本茶に切り替えたというところだ。

日本茶のペットボトルのラベルをしげしげと読んでいるとふと気になる一文があった。「国産茶葉を利用した・・・」とある。

「そんなの当たり前じゃん。わざわざ売りにすることもなかろうて」と思ったもののいったい日本茶自給率ってーのはどのくらいなんだろうと気になった。

90%なんだそうである。(若干データ古め)これを高いと見るか低いと見るかは人それぞれだと思うが、俺は低いと思った。何故なら発酵させない茶葉で茶を飲むのは日本人と中国人くらいなものだからだ。案の定自給率の足らない10%分は中国からの輸入らしい。

更にその分析を読んでいると日本茶葉の価格は下がっているそうなんである。これは日本人がその手軽さからペットボトルの日本茶を飲むようになっての結果だという。

うちには急須があって毎朝それを使って茶を煎れ母に供えている。その時に自分も湯呑に注いで飲んではいる。だがその後日中はペットボトルの茶だ。大体1日2リットルは飲む。

例えばコーヒーなんかだときちんとハンドドリップで淹れた方が缶コーヒーで飲むのとは違って旨く感じることができる。だが、日常の中で急須を使ったとしてもペットボトルの茶とそれほど違いを感じなくてひどければ水を飲む感覚でぐびぐびいっている。

だがそれは違うことがこの前分かった。浴衣を購入した時に店でおかみさんが淹れてくれた茶は殊の外旨かった。恐らくはもてなしの一手間と高級茶葉がそう感じさせたのもあろうかと思うがきちんと茶を淹れるということはこういうことなんだろうなとその時には思っていた。

多分、日常の中で今、旨い茶を煎れるということは難しいことなのだろうと思う。少なくとも俺には難しい。だが日本茶本来の味を知りゆったりとした時間がとれたならそんな風に茶を淹れて飲むことはそれだけで何かが豊かになるということなのではないだろうか。

そもそも何故俺が1日のうちに取る水分についてこだわっているかというとかつて好きだったヤツの受け売りに過ぎない。このままではなんだかただの蘊蓄垂れ流しのような気がするから取るに足らないようなことをつけ足してみた。