133 西と東

何代さかのぼっても西の人間に辿り着かないから生粋の東の人間だと思っています。

とはいえ辿り着けるところは江戸時代末期まで、父方の先祖は相模だったらしい。

と前置きはこのくらいにして、本題。

うどんのつゆの話。

やはり東の人間だからうどんのつゆは関西人の言うところの真っ黒なつゆで食すことが多い。どこかでも書いた気がするが寒い時期に立ち食いする天ぷらうどんが恐らくは「元」としてある。確かに黒い。

もうそれで育ったからきっとこの先も変わらないだろうし好きというよりは飽きない味といった感じ。

だが、それでも時々つゆが旨いうどんに出会うと得も知れぬ感動を覚える。出汁がきいていてしょうゆの香りが立つような。

一方関西風のうどんに初めて出会ったのは修学旅行の時に京都で食ったうどんだった。やはり天ぷらうどんだったがとろろがかかっていたように思う。この時には出汁の味に圧倒されてこれぞ関西の味だと感動を覚えたものである。

今でも時々うどんを白出汁で作ってはみるのだがなかなかあの域まで辿り着かない。

そう、うどんは関東と関西のものでは別物である。そして双方ともに好きなのである。きっと合わせたものを仮に出されたとしてもダメなのだろう。いいとこ取りは存在しないのである。

ここ何日か寒さが戻っていたから温かいうどんを食った。昨日は関西風だったから今日は関東風にしてみよう。