218 余裕をもっていたにもかかわらず俺は急がずにはいられなかった

タクシーの運ちゃんが天使に見えた(笑)

いよいよ会えるという当日、俺は仕事を早めに切り上げてタクシーを呼んだ。しかし、なかなかそのタクシーは現れない。余裕をもっての出発だったが、キリのいい時刻に最寄り駅を出るその電車に俺は乗りたかった。予想よりも10分ほど遅れてそのタクシーは来た。自分の車で行くならば間に合うかどうかギリギリのラインだった。

するとしょっぱなから車の混雑、早々に諦めかけて乗りたかった時刻の電車を運転手に告げる。すると運転手飛ばす飛ばす。間に合うようにしてくれている。車の混雑がしょっぱなの1か所だけだったのも幸いしたが、結局、時刻よりも余裕をもって到着できた。

 

グリーン車に乗る手配までできる余裕ぶりだった。

東京駅でかなりの時間を有することとなったが、弁当を買ったり、一服したりして列車の到着を待った。間違えて乗りさえしなければあとは確実に俺を運んでくれる。乗る新幹線の列車が到着すると何度も間違いがないかを確かめる。

やがて列車は発車する。俺は弁当を広げ食べ始める。もう夜だから山側の窓際に座っても富士山は見えないなと思いながら・・・。

すべて順調に来た。しかしそれよりも早く俺のこころは到着駅にいたのだと思う。


人通りが少ない夜の道で早く手をつなぎたかった。