158 やはり世の中は

いやあ、読書っていいよねえ。

「大きくなったら何になる」幼い頃に問われた言葉。確か「本屋」と答えたこともあった。その頃よく読んでいた本など覚えていないが、母の字引は暇さえあると読んでいた。英和の役割もあって、英語で何というのか調べるのが楽しかった記憶がある。

大人になって読書は眠るためにすることに変わってしまった。眠るためにすることだからなかなか進まない。1ページも読み進まないうちにベッドサイドに本は落ちていたということもよくあった。

最近書店によく出入りするようになった。はっきりとした目的があるわけでもない。目についた本をパラパラとめくって気に入れば購入するといった感じ。

いつか全巻揃えばいいやと思っている「きのう何食べた?」があっただろう場所には何もない。やはり世の中のトレンドとなっているのだろう。ないとなると欲しくなる。俺もそんなミーハーの一人。

別の書店では最新刊とあとは櫛のはが抜けたような巻数が1・2冊。それなりにやっぱり順を追いたいからと購入するのは止めておく。

昨夜行ったその別の書店には目的をもって行った。或る歴史的人物の人となりを知りたいなと。その書店には検索機があるからキーワードを叩き込んでみると殆どが在庫なし。それでもあと僅かという表示を頼りに書棚を探す。ハードカバー、単行本。計3冊を購入した。

夢中になって読む本ではない。ただその言葉はしっかりと受け止めながら読み進めたいという所存である。