21 経験が邪魔をする

筋肉痛も軽微です。

近くの公園に紫の実をつけている低木。名をコムラサキという。

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右折するときにその先に車があった場合どちらが優先だっただろう。そんなことを思い出すのが面倒で通る道がある。

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こんな道。無論車で通るには車幅が狭いから原付の時限定であるが、ガソリン高騰の折り稼働率が高くなっているからかなり頻繁にここを通る。両側に木々があり、少しトンネルのようになっているこの道が好きだ。木漏れ日の中を走るのがいい。

コムラサキはこの道の先にある。

と、本題とは関係ない話で始めてみたがどうだろう。

経験。20年も前の記憶などとうの昔に忘れ去っているものであることを忘れていた。言い訳がましく「20年ぶり」とは言うが実際その時に覚えたことなど少しも発揮できない。だが、その事だけにすがっていたように思う。

自分でもてんで話にならないことが分かる。それでも付き合ってくれる仲間にすまない気持ちが多分に生まれてくる。やっぱり無理かな。止めてしまおうか。そんなことを考えている時にこんな言葉が飛び込んできた。

「みんな、最初はそうなんだ」

その人は俺が「20年ぶり」というのを聞いていなかった人だと思う。だが、その時に「自分は初心者だ」と思ってみようと思った。

20年前の経験は邪魔をしていた。こんなはずじゃないという思いだけに支配されているということに気付いた。

不思議なものでそこから微かではあるが少しずつ上手くできるようになってきた。頭が忘れていたものを体が思い出してきたという感覚。

「次へ」という気持ちが強くなってきた。

そんなことを考えていた空の木のふもと。風は汗を拭っていった。